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第2回 人権・同和教育セミナー(地域部会と共催)を開催しました。

講師:阿久澤 麻理子さん(大阪公立大学教授)

演題:「変容する現代社会の部落差別-『差別する人の研究』からその次へ」

多くのデータをもとに、現代社会がかかえる部落差別の構造をお話された。直接的に人に差別することは、現代社会において見えにくくなっているが、土地に対しての差別は根強く残っている。その背景には、被差別部落出身でなくとも、その出身土地を購入したり、住んだりするなどの「見なし差別」がある。またその土地を有する人と関わったことを理由に受ける「関連差別」も影響している。

見えにくい差別はインターネットの匿名性の中で顕在化している。「知らない」・「無関心」からくる無自覚な差別、悪意のない差別が社会の変容とともに増えている。それは差別が社会システムに組み込まれているという事を意味する。

【参加者の声】

・「人に対する差別」「土地に対する差別」で意識が違うと知り、勉強になりました。また、なぜ「土地」を避けるのか差別する側の仕組みについて理解できたのも良い学びになりました。

・「自分は違う」「関係ない」と考える、発言する無自覚な差別は自身の中にもあるかも知れないと気づく事ができた。

・学校教育で、先生が自信を持って指導することができるように、人権教育の中でも何より先に大切な部落差別問題について、歴史を学ぶだけにならないように研修を進めていく必要があると強く思いました。